共有フォルダの整理整頓は必要か

共有フォルダにどんどんファイルが追加されていって使いづらくなっていく…、そんな経験があるのではないでしょうか。
この記事では共有フォルダの整理整頓の必要性について説明します。

業務の効率化

皆さんは、もしも職場の共有フォルダが、「必要なファイルを直ぐに取り出せるように整理整頓されていたなら」と、考えたことはないでしょうか。もちろん業務も効率化しそうです。

それを表す調査結果があります。山梨県の甲府市でパソコン導入前と導入後の業務の効率化調査を行ったそうです。その結果は驚くことに変わらなかったそうです。理由はパソコンによる効率化は発生したものの職員のファイルを探す時間が増えたことと相殺してしまったそうです。

このことは、「ファイルを探す時間を短縮できれば業務が効率化する」といったことを示す一例です。ですので「職場のファイル管理」といった面だけでなく、「業務の効率化」面でも共有フォルダの整理整頓は必要になります。

組織による業務の効率化

皆さんの職場は組織活動をしていると思います。組織では業務を分業します。共有フォルダの整理整頓が必要なのは組織活動のためです。

分業すると業務の効率が上がります。各自が同じ事を繰り返し行うので習熟度が上がり、その人達が業務を行うからです。

例えば、個人経営の社長さんは、客先に営業資料を持参したいのですが上手く作れません。キャッチコピーは詰まらないですしデザインも良くありません。これは無理のないことです。

社長さんは製品の仕入れから、配達、集金まで行っています。納品した製品が上手く動かなくて客先に駆け付けることも頻繁です。石の上にも3年といいますが、社長さんが営業資料を作ろうと思い立つのは2年に1度くらいですから、1年間に3時間程しか経験を積んでいないのです。

対して大手企業では入社してからずっとキャッチコピーを考え続ける人や、デザインをしたりしている人がいます。分業しているので一つのことに多くの時間を費やして経験を積めます。このように組織がエキスパートの集合体となることで、より高度なことができたり業務が効率化したりするのです。

不可欠な情報伝達の仕組み

業務を分業するのが組織ですが欠点もあります。ルールと仕組みが必要になるのです。

人体も組織ですので、これを例にとって説明します。組織では指示命令を出すところと実際に行動するところが分かれています。脳が「あそこに行け」と命令を出して足が動くのですが、考えることができるのは「脳だけ」と決められています。

それは、足が何処に行こうか決めていたら歩行ができないからです。これは上司と部下の関係に似ています。部下は上司と異なる目的を勝手に設定してはいけないのです。

歩行では脳は足に「動け」と命令を出します。足が動作し始めると、今度は足から脳に対して「ここまで動いた」といった情報を常に送ります。脳はその情報を受け取り、タイミングを見て「動くのを止めろ」と命令したり、片方の足に「動け」と命令したりするのです。このようなやり取りを繰り替えすことで歩行が成立します。

この例からも分かる通り、各部位は単独行動ができません。「考える」ところと「動く」ところを分業しているので、行動するためには「考え」を伝えて貰う必要があり、情報伝達の仕組みが必要になるのです。

会社組織も同じです。部署や社員の単独行動はできません。上司が部下にする指示により各自の行動が決まります。そのため、組織では情報伝達手段が必要だったのです。それは、大昔の「身振り手振り」から「言葉」、「文字」と進化してきました。そして現在では書類や図面のやり取りといった情報伝達手段を多用するようになりました。

これらの書類や図面は、パソコンによりファイルに姿を変えました。そのためにファイルの円滑なやり取りが行える仕組みが必要になったのです。これが共有フォルダの整理整頓を求められる理由です。す。

 

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